TL 9000認証登録プロセス 本文へジャンプ




TL9000認証登録のプロセスは、段取りと作業をうまく決めておけば、かなり単純明快に行うことができる。そのプロセスは、組織の規模、品質マネジメントの習熟度、組織の事業の地域的な展開規模、利用可能な経営資源、及びTL 9000認証登録対象の製品分類に依存するが、おおよそ6-18ヶ月を要する。

TL 9000認証登録を成功裏に進めるためのステップは以下の通りである;
1) 認証前の準備
2) RMSへの登録
3) 審査を受ける前に必要な活動
4) TL 9000 認証審査受審
5) TL 9000認証の維持とTL 9000測定データの提出

認証前の準備
  • TL 9000の仕組みの勉強 – TL 9000 要求事項はTL 9000 要求事項ハンドブックに文書化されている。TL 9000 要求事項は、ISO 9001:2008 要求事項100% と、電気通信業界に特有の92の追加要求事項から成っている。また、TL 9000には、この仕組みに特有の測定法がある。これは、組織のパフォーマンス測定法を規定するもので、TL 9000 測定法ハンドブックに文書化されている。
    クエストフォーラム日本ハブでは、国内の情報通信業界関係各位に、TL 9000を広く理解して頂くために、定期的にTL 9000説明会を開催している。
    TL 9000 をより深く理解するために、クエストフォーラム認定のTL 9000教育研修機関に導入教育を委託するのも有効な手段である。
  • 認証機関の選択 – クエストフォーラムでは、TL 9000認証取得を目指す組織に、認証取得プロセスの初期段階で、認証機関と協力して認証の諸条件を決定するよう求めている。認定された全てのTL 9000認証機関はウェブサイトに掲示されている。
  • 登録範囲の決定 – 製造ライン、事業部、子会社、或いは会社全体のように組織のTL 9000適用範囲を確定することは重要である。更に、その登録範囲に含まれる製品群を決定しなければならない。通常は、あるひとつのプロセス又は活動を例に挙げれば、それに含まれる全ての製品(ハードウェア、ソフトウェア及びサービス)を登録しなければならない。
  • 登録オプションの選択 – 登録オプションには、ハードウェア(H)、ソフトウェア(S)、及びサービス(V)がある。組織は、オプションの全て又は任意の組み合わせを選択できる。これにより、その認証登録に適用するTL 9000特有の追加要求事項が決まる。製品分類によっては特定の登録オプションの選択が必要になるものもある。
  • 製品分類の選択 – 登録範囲と登録オプションが決定したら、次にその製品をTL 9000の製品分類に割り当てる。[ 製品分類の選択とその妥当性確認の手引き(英文) 参照] TL 9000には、ハードウェア、ソフトウェア及びサービスを包含する100以上の製品分類がある。製品分類表 に必要とする製品分類がないならば、それを含むように公式に要求することができる。詳しくは新規に製品分類を確立する方法(英文) を参照のこと。
  • ギャップ分析の実施 – それから、組織はTL 9000規格に対して、組織構造、運営及びプロセスに存在するギャップの分析と評価に取りかかる。不足している部分を確認し、ギャップを埋めるための実行計画を立て実施する。組織がTL 9000要求事項に適合するように資源を割り当てる。ギャップ分析は内部の要員でも外部のコンサルタントでも実施することができる。
  • TL 9000 認証審査の受審スケジュールの策定 – 実行計画では、TL 9000要求事項に完全に適合するのに必要な時間を決定する。組織は認証機関と協力して初回審査の日程計画を策定する。

RMS への登録
組織は、TL 9000登録の認証範囲、専門分野選択及び製品分類を確定したら、登録管理システム(RMS)上に企業プロファイルを作成することにより、TL 9000認証登録の申請をすることができる。
新しいアカウントが作成され、それにはアカウントのユーザー、会社、要員及び登録内容に関する情報が含まれる。RMSへの登録は、クエストフォーラム会員は無料できるが非会員は年会費を払う必要がある。
新規にアカウントを作成するにはここをクリックしてアカウント作成用のウィンドウを開く。
認証審査を受ける前に必要な活動
ギャップを終息してTL 9000測定値を提出する – 内部監査とマネジメントレビューを通じて進捗状況を評価する。組織がTL 9000に完全に適合していると認証されるためには、事前に全てのギャップが解決され、完全に終息されなければならない。更に、組織が認証登録審査を受けるためには、最低3ヶ月間の連続したTL 9000測定値を収集し、測定データ蓄積システム(MRS)に登録範囲に則って報告し続けなければならない。

TL 9000認証審査受審
認証機関は全ての効果的なプロセスが存在することを検証し、TL 9000測定値の妥当性を確認し、そして全ての不適合を解消させなければならない。それから、認証機関は申請をオンラインで承認して、登録記録に認証済みとマークすることができる。こうして、これは一般に閲覧できるようになる。組織はTL 9000に登録された組織として公式に認証され、TL 9000認証登録証を受領する。

TL 9000認証の維持とTL 9000測定データの提出
  • TL 9000認証の維持 - 定期的にスケジュールされた継続的監査が、ISO/IAFガイドラインに則って、サーベイランス及び3年毎の更新審査のために実施される。認証機関は測定値の収集、妥当性確認及び報告のための組織の文書化されたシステムを検証し、TL 9000測定法が組織によって体系的に利用されていることを確認する。認証機関はまた、測定値がTL 9000要求事項に完全に従って、測定データ蓄積システム(MRS)に報告されていることを検証する。
  • TL 9000 測定データの提出 – TL 9000に認証登録された全ての組織は、その組織の製品に関連するTL 9000測定データを提出することを求められる。データ提出は、月毎に、ユーザーインターフェイスを介してデータテンプレートをアップロードすることにより、又はコンピュータからコンピュータへのデータ転送により、オンラインで行うことができる。
  • データ提出のために利用可能な3つの方法については、 TL 9000 測定データ提出方法 を参考のこと。

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